はい、どうも。ヴァシコ(@vasico003)です。
今日は、アトピー記事。
脱ステロイドの正しいやり方について書いていきます。
これはアトピーの治療法の1つですが、その正しいやり方はあまり知られていません。
脱ステは自己流でやると、治るまでに膨大な時間を費やします。
それこそ2~3年とか(゚Д゚;)
脱ステを指導してくれる病院に行くことができるなら問題はありません。
しかし日本の皮ふ科学会ではステロイドを推奨しているため、脱ステ医の数がそもそも少ない。
(全国に10人もいるかどうか?)
さらに脱ステ医全員が有能というワケでもなく、中にはとんでもないヤブ医者がいることも確かです(゚∀。)
(1人、身をもって知っていますもので…。↓)
そこで、日本一の脱ステ医と言ってもまず反論は出ないであろう、阪南中央病院の佐藤医師から学んだ『正しい脱ステのやり方』をご紹介します。
では、どうぞ。
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目次
阪南中央病院・佐藤医師とは
アトピー患者にとっては、日本一有名な皮ふ科医と言って間違いないでしょう。
脱ステ医療の大ベテランです。
特筆すべきは、何と言ってもその臨床経験の豊富さ。
正確な数字は分からないですが、この道数十年。
通院・入院合わせて軽く1,000人以上の患者を診てきているのではないでしょうか?
1人1人の皮ふをしっかり診て適切なアドバイスをくださるため、ステロイド出して終~わりなそこらへんの皮ふ科医とは知識も経験も段違いです。
佐藤先生のスゴ腕エピソード
ぼくは10年前と5年前の2回、入院しての脱ステを経験しています。
10年前は、兵庫県の近畿中央病院で。
5年前は、大阪の阪南中央病院。
どちらも佐藤先生のもとで行いました。
結果どちらも1か月の入院で脱ステを完了させることができたのですが、その時の佐藤先生のスゴ腕エピソードをご紹介しましょう。
スゴ腕エピソード① ピークの見極め
ステロイドを使うのをやめてからしばらくは、皮ふの状態は日に日にどんどん悪化していきます。
これまで薬で抑えていた炎症が、体からどんどん排出され続けるからです。
この排出が頂点に達する時期をピークと考えてください。
つまり悪化し続けて、一番最悪の状態の時期のことです。
これを過ぎると、皮ふはどんどん治ってキレイになっていきます。
10年前、ぼくはまさにこの状態で、脱ステを開始してからははっきり自覚できるレベルで体中の炎症が日に日に悪化。
この時は体中、まるでカッターでつけられたかのような傷だらけで動くこともままならず、激痛に耐えかねていました。
とうとう気持ちも限界を迎え、その日の朝の回診で佐藤先生に
そう伝えると、先生は
とおっしゃいました。
すると本当にその日の午後から、体が楽になってきたのです(゚Д゚)
それからはまさにV字回復でみるみる体調が回復し、3週間も経たずに全身ツルッツルの状態で退院することができました(´∀`)
スゴ腕エピソード② 回復時期の見極め
こっちは阪南中央病院にいたときのエピソード。
ある日の回診。
その時は手が酷く、全体にいかついカサブタがはっているような状態でした。
先生はその手を見て
そう言われた日が何曜日だったかは覚えていませんが、確かに憶えているのは、本当に月曜日に皮が剥けて、手の皮ふがキレイになったことです(゚Д゚)
皮ふの状態を見るだけで、いつその部位が治るか分かってしまうなんて。
(もちろん、その前数日の経過を見たうえででしょうが。)
これが豊富な臨床経験の為せるワザでしょうか!?
こんなこと、普通の皮ふ科医にはまず絶対にできませんよ。
さて、佐藤先生のすごさを分かっていただけた(と思う)ところで、そんな先生から教わった正しい脱ステ方法を以下にご紹介します。
正しい脱ステのやり方① 水分制限
まずは水分制限です。
食事以外で摂る水分は1日1.2リットル以下に抑えましょう。
※1.2リットルはあくまで目安です。体質によっては、水分制限ができない人もいます。体調に異常を感じた場合、無理に続けるのは危険です。自己流でやる方は、自分の体と相談しながら行ってください。
水分制限の理由
水分制限をする理由は浸出液対策です。
脱ステ中は広範囲で皮ふがグチャグチャになるため、患部から黄色い汁が出てきます。
これが浸出液です。(リンパ液とも言う。)
ちまたでは
なんて言う人もいますが、大間違い。
この浸出液には、大量のタンパク質が含まれているそうです。
タンパク質は皮ふの回復に重要な役割を持っていて、これを体外に出すと皮ふの回復能力を奪ってしまいます。
(実際、佐藤先生は積極的にタンパク質を摂るように薦めています。)
水分を摂りすぎると、その分だけ浸出液の出る量が増えてしまうため、水分摂取量を必要最低限にしてタンパク質の流出を防ぐ。
これが水分制限をする理由です。
では、以下に細かいルールを書いていきます。
水分制限ルール① 間食分はカウント
食事で摂った水分量は水分制限にはカウントしません。(みそ汁など)
ただし間食で摂った水分は計上します。
例えばアイスを食べた場合・・・
アイスの容量×0.9の水分量で計算するとのこと。
1日に1kgのアイスを食べたら、900gを計上。
(そんな人はまずいないと思いますが。笑)
その日に飲んでいい水分は、残りの300mlです。
水分制限ルール② 運動して汗をかいた分は飲んでいい
下にも書いてありますが、脱ステ中は運動(ジョギング)が推奨されています。
運動で汗をかいた分の水分は補充してオッケーです。
でないと干からびます。笑
走りに行く前に体重を測って、帰ってきたら再度計測しましょう。
その差分は水分を摂っても大丈夫です。
例)走る前:60kg→走った後:59kgなら、飲んでいい水分量は+1kgの2.2リットル。
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正しい脱ステのやり方② 患部の保護
続いて、浸出液の出ている患部の保護方法。
浸出液を体外に出さないための対策です。
ここには清潔なガーゼを必要な大きさにカットして貼り付けましょう。
貼り付けるといっても、テープやのりを使うワケではなく、汁で自然にくっつきます。
逆にくっつかないようなら、その部分にガーゼを貼る必要はありません。
ここでポイントなのは、ガーゼは原則1枚(1重)で貼るということ。
ガーゼを貼る理由は、通気性がよく、患部を乾燥させるのに適しているからです。
(なので包帯はNG)
これを重ね貼りしてしまっては、せっかくの通気性が失われてしまいます。
1重だと汁が止まらないという場合のみ、2重・3重にしてください。
※ 7月13日追記
出てきた浸出液をティッシュで拭いてしまうという人は結構多いんじゃないでしょうか?
この行為はNGだそうです。
ティッシュには様々な化学物質が含まれており、炎症を起こした皮ふに悪影響だからだとか。
正しい脱ステのやり方③ 生活リズム
病院では夜10時消灯・朝7時起床でした。
1日のうちで皮ふがもっとも作られる時間帯は、午後10時~午前2時の4時間です。
この時間に動いていると、せっかくのゴールデンタイムに皮ふの回復を妨げてしまうことになります。
働いている人は問題ない(自然にできている)と思うのですが、脱ステ中は壮絶を極めるため、仕事を休んでいる人や辞めている人も多いです。
そういった方々は昼夜逆転しがちですが、規則正しい生活を送ることをおススメします。
正しい脱ステのやり方④ 運動
運動は皮ふの回復に有効です。
阪南中央病院の近くには外周3.3㎞の大きな緑地があり、そこを毎日走るように指導されていました。
ちなみにぼくはあんまり走っていないので、説得力はありませんが。笑
ただ走るのは、ある程度皮ふが回復してからにしましょう。
寝たきりになるほど酷い状態で無理に走ろうとすると、間違いなく悪化します。
正しい脱ステのやり方⑤ 入浴法
阪南中央病院に入院中は、入浴(シャワー)は2日に1回でした。
(近畿中央病院時代は毎日でしたが、佐藤先生の考えがアップデートされたようです。)
症状が酷い人だと週2回の人もいましたね。
シャワーは30秒程度で、体全体をサッと流すだけ。
体の汚れをサッと落とせば充分とのこと。
脱ステ中は皮ふがグチャグチャなため、体の油分が著しく減っています。
この油分も皮ふには必要で、長時間の入浴ではコレを流してしまうためだそうです。
また顔や頭の症状が酷いうちはシャンプーも使用しません。
使う場合、シャンプーはメリット、ボディソープには牛乳石鹸を薦めていました。
(アトピーにいいという謳い文句のシャンプーなどは、保湿効果が高すぎて、脱ステ患者には不向きだそうです。)
おわりに
ここまで阪南中央病院で学んだ『正しい脱ステ方法』を書いてきました。
なにぶんけっこう昔のことなので、書き忘れていることもあるかもしれません。
思い出し次第、順次追加・更新していきたいと思います。
また水分制限の部分は、やるなら脱水症状などに充分気をつけたうえで自己責任で行ってください。
みなさん、早く良くなりますように。
あーめん。
おわり
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